新型コロナウイルスのワクチンを接種したことを証明する「ワクチンパスポート」について、加藤官房長官は午前の記者会見で、今月26日から各市区町村で申請の受け付けを開始すると正式に発表しました。
この中で、加藤官房長官は「ワクチンパスポート」について今月26日から市区町村で申請の受け付けを開始するとしたうえで「当分の間、日本から一部の国や地域へ渡航する際に発行するもので、申請時にはパスポートの提示を求める。どの国や地域への渡航時に活用できるかは、今後、外務省のホームページで随時公表する」と述べました。
一方、加藤官房長官は「『ワクチン接種をした方に対する優遇措置をどうするか』という議論があることは承知しているが、接種は国民の判断に基づいて実施されることが大事で、接種の強制や、接種の有無によって不当な差別が生じることは適切でない。優遇措置などに関しては、こうした点も踏まえて、検討していくことは必要だ」と指摘しました。
加藤官房長官「海外渡航が目的」
加藤官房長官は午後の記者会見で「今回の接種証明書の発行は、海外に渡航する際に防疫措置の緩和などを受けることを目的とするものであり、市区町村でも、こうした目的に沿ったものであるかどうか確認の上、発行して頂く」と述べました。
その上で「国内で接種の事実を証明する場合には、例えば『接種済証』の利用が可能で、地域においては『接種済証』の活用を含め、接種済みの方を対象とした取り組みが検討されていることは承知している」と述べました。
一方「ワクチンの感染予防効果については、一定程度、示唆する報告もあるが、どの程度の効果があるか、引き続き、さまざまな情報収集をしていくというのが今の状況で、当面は接種の有無にかかわらず、基本的な感染防止対策の徹底をお願いしている」と述べました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210712/k10013134451000.html
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